美容部員はデパートのコスメ売り場で働くことができる仕事として人気です。美容部員はビューティーアドバイザーとも呼ばれ、化粧品販売やお客さまへ美容やメイクのアドバイスをします。実際にお客さまにメイクを行い使い方などをレクチャーすることもあるため、お客さまとの距離が近いのも美容部員の特徴の一つです。美容部員に求められる接客の内容を解説します。

そもそも美容部員とは

美容部員はコスメ売り場で化粧品販売を行うスタッフを指します。ただ化粧品を販売するだけではなく、お客さまの美容の相談に答えることも業務の一つです。商品を使用してお客さまにメイクを行いながら使い方を説明したり、お客さまの悩みに合わせて商品を紹介したりします。美容部員の業務内容は幅広いのですが、大きく接客とバックヤード業務の2つに区分することができます。接客では店頭で直接お客さまの対応を行います。十分な接客を行うためには、様々なコスメに対する専門知識や新商品の性能の把握などが必要です。その上で、お客さまに気持ちよく買い物をしてもらうためのコミュニケーション能力も求められます。

バックヤード業務では商品の品出しや店内の清掃、メイク道具のお手入れなど細々した業務が中心です。その他にもレジ業務や伝票の整理、管理、発注業務などがあり、売り場を円滑にするための大切な役割と言えます。デパートやショップによっては接客とバックヤード業務を分けて担当制にしているケースもあります。また、美容部員の呼び方もビューティーカウンセラーやビューティーアドバイザー、メイクアップアーティスト、美容スタッフなどショップによって様々です。

美容部員に求められる
接客の内容は？

美容部員の接客の目的は、商品の販売です。お客さまに合わせた商品を紹介し、購入してもらうために接客やアドバイスを行います。美容部員に求められる接客のポイントは大きく分けて笑顔・距離感・知識の3つです。

笑顔

どの接客業でも基本は笑顔です。お客さまに好印象を抱いてもらうためには、笑顔を絶やさないことが求められます。ただし、不自然な笑顔や目が笑っていない笑顔では逆効果です。自然で明るい笑顔ができるように心がけましょう。美容部員に話しかけることが苦手なお客さまもいますので、親しみやすい雰囲気を作るためにも笑顔は必要です。

ほど良い距離感

接客を行う際には、距離感を間違えないようにすることも重要です。一人でゆっくり商品を見たいお客さまもいますし、スタッフと楽しく美容の話などをしながら商品を選ぶのが好きなお客さまもいます。距離感を感じ取って、一人ひとりのお客さまに対して適切な距離感を保つようにします。距離感は目に見えるものではないため、接客の場数を踏んで経験を積んでいくしかありません。距離感を意識した接客を行うようにしましょう。

商品・サービス知識

化粧品売り場は数多くの商品を取り扱っていますが、すべての商品において特徴や使い方を把握しておくことが必要です。しっかりと商品の知識を持っておかないと、お客さまへの説明ができなかったり商品に対する質問に答えられなかったりします。また、お客さまの肌のコンディションを見て、適切なケアアイテムや化粧品をアドバイスすることができる知識を持っておくことも重要です。場合によっては自分の手の甲を使って化粧品のデモンストレーションをする「ハンドデモ」や「タッチアップ」なども行います。

美容部員が気を付けるべき
やってはいけない接客内容とは

美容部員の接客は、お客さまにメイクを行う際などに直接触れたりするため十分な配慮が必要です。お客さまに不快感を与えないためにも、言葉遣いや態度に細心の注意を払うことが求められます。よくあるケースとしては、おすすめの商品を販売したいという気持ちを持ちすぎると、お客さまが強引に売ろうとしていると感じてしまうということです。お客さまがしつこく勧誘されたと感じてしまう接客や、お客さまを傷つけるような否定的でネガティブな言動は避けることが大切です。どんなに素晴らしい化粧品があったとしても、お客さま自身が望んでいない場合には強引にすすめてはいけません。

また、お客さまの希望や悩みにマッチしない化粧品をすすめるのもNGです。化粧水を購入するために来店したお客さまに、化粧水以外の商品を案内しても興味を持ってもらうことができなければ、うっとうしい接客だと思われてしまう可能性もあります。職場によっては売り上げのノルマなどがあり積極的な接客が必要になることもありますが、お客さまの要望に答えることを第一に考えて接客することが肝心です。強引にすすめるのではなく、あくまでもお客さまへの提案の一つというスタンスで接客を行うのがポイントになります。

美容部員の接客は
お客さまの気持ちに寄り添って

美容部員は化粧品販売スタッフです。業務内容としては化粧品の説明やメイクの仕方のレクチャー、バックヤードでの商品管理や伝票作業など多岐にわたります。美容部員は一般的な販売員よりもスキンケアや美容の専門的な知識を持っていると認識されているため、お客さまは的確なアドバイスを期待しています。マニュアル通りの接客よりも、お客さまの悩みや課題を解決するプロとしてのスキルを磨くことが大切です。