投稿日:2020.03.02
更新日:2022.10.13

接客時の言葉遣いポイントやマナー

接客時の言葉遣いポイントやマナー

接客をする際、正しい敬語が使えないとお客さまとの良好な関係が築けないこともあります。場合によっては失礼な態度と取られてしまうこともあるでしょう。丁寧過ぎる言葉遣いをする必要はありませんが、正しい敬語をスムーズに使えるのは大切なことです。ここでは、接客7大用語を紹介しながら、押さえておきたい最低限の敬語や業種ごとで変わる言葉遣いのポイントについて解説していきます。

接客7大用語からみる言葉遣いのポイント

接客をするうえで覚えておきたい接客 言葉遣いに「接客7大用語」があります。さまざまな業種に共通する用語なので、きちんとマスターしておくと接客の際に慌てずに済みます。では、それぞれのポイントを押さえながら「接客7大用語」とはどのようなものか見ていきましょう。

いらっしゃいませ

「いらっしゃいませ」は飲食店やデパート、コンビニエンスストアなど、さまざまな接客業に用いられます。語尾を伸ばすなど店舗のイメージによって多少のアレンジは見られますが、本来は語尾を伸ばさずにお客さまの方を向き、笑顔で挨拶をするのがマナーです。もちろん、きちんと聞こえるように正しく発声することも忘れてはいけません。お客さまにとって「いらっしゃいませ」という言葉で迎えられるかどうかは、そこで心地良く過ごせるかどうかを左右する重要なことです。

少々お待ちください

接客中には、その場を離れる必要性に迫られる場合があります。例えば、お客さまの要望に応えるために場所を移動して確認するといった場合などです。または、中座して他のお客さまの対応をしなければならない場面も出てくるでしょう。そのようなときには「少々お待ちください」と一言告げてその場を離れるのがマナーです。「少々お待ちいただけますでしょうか」などとしても丁寧になります。

お待たせいたしました

お客さまを待たせてしまったときには必ず「お待たせしました」を使いましょう。この言葉は「少々お待ちください」とセットで使うことが多く、確認などの作業でその場を離れて戻った際には「お待たせしました」と一言添えてから再び接客に入ると失礼がありません。「お待たせしました」は実際に待たせた時間に関係なく使いたい大切な言葉です。

かしこまりました

お客さまから注文を受けたときや希望を告げられた際に使います。「承知しました」や「わかりました」も相手の意向を理解できたという意味に変わりはありません。しかし、接客の際には「かしこまりました」と謙譲語を使いましょう。「かしこまりました」という言葉をつかうことでお客さまを敬うことになります。

ありがとうございます

お客さまに感謝の言葉を伝えるのは接客するうえで大切なことです。商品を購入してくれたりサービスを利用してくれたりしたときはもちろん、お客さまが何か気づいてくれたときにも「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えましょう。サービスについて褒めてくれた場合にも自然に口に出せるのが好ましいといえます。お客さまに何かしてもらったときには「すみません」という恐縮の意を表す言葉をつかうよりも「ありがとうございます」と感謝の意を表す方が適切です。

恐れ入ります

「恐れ入ります」はお客さまの意向に沿えないとき、クッション言葉として用いるのが一般的です。例えば、商品が完売した場合などは唐突に「こちらの商品は完売しました」と伝えるより、「恐れ入ります。こちらの商品は完売しました」と伝えると丁寧で柔らかい印象になります。また、褒められた場合などに「ありがとうございます」の代わりとして使うこともあります。

申し訳ございません

お客さまからクレームがあったときやご迷惑をおかけてしまったときにはできるだけ丁寧な言葉で対応しましょう。「申し訳ありません」ではやや丁寧さに欠けることになります。特に店側の不手際で要望に添えないような場合には丁寧な態度で応じることが大切です。間違えても「すみません」といった言葉遣いは避けましょう。「大変申し訳ございません」と謝罪の気持ちを真摯に伝えることが接客のマナーです。

接客時に最低限必要な敬語マナー

接客の際の言葉遣いとして7大用語を覚えるのは重要なことです。しかし、スムーズに使えなければ逆効果になることもあります。また、接客するうえで大切なのはお客さまに気持ちが良いと感じてもらえる心遣いであり、自然な笑顔です。そのためには、接客時の心のゆとりや、プロとしての自信なども重要なポイントなります。その余裕や自信を得る第一歩として、正しい言葉遣いを理解し、身につけておくことが大切です。まず最低限の敬語が使えるようにしておきましょう。特に注意したいのは間違えた敬語の使い方です。例えば、飲食店で使われることの多い「〇〇のほう」という言葉は正しい敬語ではありません。

料理を運ぶ際に「スープのほう、お待たせしました」といった表現ではなく、この場合は「お待たせしました。スープでございます」が正しい敬語です。また、注文を確認する際に多いもので「〇〇でよろしかったでしょうか?」という言葉があります。こちらも敬語としては間違いで、正しくは「〇〇でよろしいでしょうか?」という表現をします。このように、使われていることが多い言葉であっても実際には間違えた言葉遣いがまぎれていることも理解しておきましょう。そのうえで正しい敬語を覚え、お客さまに気持ち良く過ごしてもらうことがポイントです。

業種別や場面ごとの言葉遣い、
敬語のポイント

敬語は業種によっても使い方はやや異なることがあります。例えば電話オペレーターであれば、もっとも注意したい点は相手に顔が見えないことです。まずは滑舌に注意し、そのうえで適切な敬語を使いましょう。電話を受ける人は、誰から何の目的でかかってきたのかすぐにはわかりません。まず相手が電話に出たら「〇〇様のお宅でしょうか?私は〇〇と申します。本日は〇〇のご案内でお電話いたしました」と明確に伝えましょう。要件・案内内容は個人のプライベートなモノなので、相手がご家族であっても本人以外には直接伝えないことが望ましいです。加えて、電話の場合は決して早口にならないよう注意することも大切なポイントの一つです。

飲食店の場合は笑顔を忘れてはいけません。笑顔とともに適切な敬語を使いましょう。注文を確認するときは前述した通り「〇〇でよろしいでしょうか?」が正しい敬語です。レジで会計をする際には「合計で3300円でございます」、「3300円ちょうど頂戴いたします」と正しい敬語を使い、お客さまが店を出るときは「ありがとうございました」と頭を下げて感謝の言葉を伝えましょう。

接客は正しい敬語と
感謝の気持ちがポイント

接客は7大用語を覚えることが基本です。7大用語はさまざまな業種に共通して使うことができ、接客業には欠かせません。しかし、店のイメージによっては無理な謙譲語や尊敬語はそぐわないこともあります。それよりも最低限の正しい敬語をマスターし、シチュエーションに応じた適切な言葉遣いを心がけるようにしましょう。大切なのはお客さまに感謝の気持ちをもちつつ良好な関係が築けることです。


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