投稿日:2020.03.02
更新日:2022.10.13

サービス接遇をなにに活かせる?勉強法や種類を解説

サービス接遇をなにに活かせる?勉強法や種類を解説

仕事でお客さまと接する機会が多い場合、接客マナーのスキルが問われてきます。接客マナーをひととおり心得ていると自負している人も、イレギュラーな対応を求められると少し戸惑ってしまうことがあるかもしれません。今回は、サービス業の人から人気の2つの検定資格について解説します。資格がどう活かせるのか勉強法、メリットなども紹介いたします。

サービス接遇検定

サービス接遇検定は、公益財団法人の実務技能検定協会がおこなっている検定試験です。試験は年3回のペースで実施されており、筆記試験は全国で受験ができるようになっています。サービス接遇検定はとくに受験資格が設けられておらず、誰でも受験が可能です。「サービスマインドの育成」を目標に掲げているサービス接遇検定では、サービス接遇のスキルを審査します。「サービス接遇」は、相手が満足できるようなおもてなしのサービスを提供することを指します。

具体的に審査の対象になるのは、サービスに対しての心構えや相手への言葉遣い、振る舞い方などに関する知識、技能などです。相手に満足を与えられる資質を持ち、実際に行動できるだけの知識や技能があるかどうかが、この試験では問われます。サービス接遇検定は、小売業や観光業、金融業などのさまざまな業種の企業で働く人から注目を浴びている資格です。

サービス接遇検定を活かせるのはどんな人?

サービス接遇検定の勉強をすることで得られるのは、おもてなしで必要な幅広いスキルです。サービス接遇検定の問題は、サービススタッフの資質、専門知識、一般知識、対人技能、実務技能の5つの分野で構成されています。身だしなみや清潔感の理解を問う問題が出題されるのが、サービススタッフの資質の分野です。対人技能の分野では、人間関係の対処や顧客心理の理解などを問う問題が出題されており、試験勉強をすることでサービス接遇をするときに必要な行動や話し方などがひととおり理解できるようになっています。

また、実務技能の分野では問題処理や金品の管理などが出題範囲になっているため、サービス業の現場で求められる実務の知識も身に付きます。身だしなみや清潔感についての知識は、業種を問わず活用できるスキルです。百貨店などで販売を担当するときはもちろん、銀行の窓口業務や宅配便の配送でもスキルが役立ってきます。人間関係の対処や顧客心理についての知識も、さまざまな業種で活用ができるでしょう。病院の受付業務やホテルのフロント業務などでは、相手の話を聞いて臨機応変に対応することが求められます。

サービス接遇検定の勉強をしておけば、突発的な状況に遭遇しても、適切な対応ができる可能性があります。駅や観光案内所での窓口業務やショップでの接客では、実務技能の分野で勉強した問題処理、金品の管理の知識が活用できるかもしれません。

サービス接遇検定のための勉強法や種類

サービス接遇検定は、3級、2級、準1級、1級の4つの級があります。1級に近づくほど難易度が上がる仕組みになっており、合格を目指すことでより高度なスキルを養っていけます。2019年におこなわれた第47回の検定試験では、3級の合格率は81.7パーセントと高い数字になっています。この回の2級の合格率は63.5パーセント、準1級の合格率は84.6パーセントです。1級はグンと合格率が下がり、第47回では41.2パーセントという結果になっています。サービス接遇検定は、3級と2級は筆記試験のみです。準1級と1級は筆記試験のほかに面接試験がおこなわれるため、試験の内容が少し変わってきます。

面接試験では、電話でのセールストークや対面販売のロールプレイングが審査の対象になっており、表情や話し方などがチェックされます。サービス接遇検定の準備をするときは、実務技能検定協会の公式テキストや問題集を使うのが1つの方法です。3級から1級に対応する公式テキストと過去の問題を集めた問題集は、早稲田教育出版からそれぞれ発売されています。ちなみに、サービス接遇検定に準拠したテキストや問題集は誠文堂新光社などの一般の出版社からも出ています。商品によって内容や構成がいくぶん違う可能性があるため、自分に合ったテキストや問題集を見つけることがポイントです。

テキストを使えば、自分のペースでコツコツと勉強ができます。より臨場感のある場で勉強をしたいときは、サービス接遇検定のための講座を利用することも可能です。サービス接遇検定の合格を目指す講座は、NPO法人日本サービスマナー協会や専門スクールのユーキャンなどが開講しています。このような講座を利用して集中的に勉強をすれば、出題される確率が高い分野を中心に効率よく知識が習得できるでしょう。

サービス接遇のスキルは幅広いシーンで活用できる

サービス接遇検定は、サービス接遇のスキルを問う検定試験です。受験資格がなく誰でも受けられるため、接客スキルを上げたい人は思い切って勉強を始めてみるのも1案です。サービス接遇は、単に接客業でのみ使えるスキルではありません。取引先や顧客と接点がある社会人にとって、相手に満足感を与えるサービス接遇のノウハウは活用範囲が広いスキルと言えるでしょう。

接客販売技能士検定

接客販売技能士検定とは、小売業界初となる国家資格となります。百貨店等おいて必要とされる接客についての知識やスキルを有していることを証明できる検定資格です。試験は、学科試験と実技試験で実施され、レディス・メンズファッション販売、ギフト販売の3作業、それぞれ1級、2級、3級の3つの等級があり、合格すると合格証書が交付され、「技能士」と名乗れます。(厚生労働省公式サイトより)

資格取得で活かせるのはどんな人?

下記4つのニーズを持っている人は資格取得に向いています。

  • 接客基本マナーに加え、より高度な知識・技術を取得し、接客で実践できるようにしたい
  • お客さまからの多様なニーズに対応し、ご期待以上の提案ができるスタッフを育成したい
  • お客さまのニーズを踏まえたコンサルティングセールスを実現することで
    ご満足いただき、再来店につなげたい
  • お客さまに感動を与え、お客さまからご指名頂けるスタッフを育てたい

販売スタッフが資格所有者になる4つのメリット

[メリット①] 接客力向上

接客基本マナーに加え、より高度な専門的知識・技術を習得しお客さまからの多様なニーズにご期待以上の提案が出来るようになります。ネットビジネスが台頭している時代だからこそ、ショップにご来店いただく価値をお客さまに感じて頂くことができる、感動レベルの接客を目指します。

[メリット②] 固定客づくり~売上向上

お客さまのニーズを踏まえたコンサルティングセールスを実現することでお客さまにご満足いただき、再来店に繋げることが出来るようになります。固定客を増やし、ショップ、販売スタッフのファンづくりへ繋げることで売上向上を実現します。

[メリット③] モチベーション向上

資格を取得することで、スタッフが自信を持って接客することが出来るようになります。さらに、お客さまに喜んでいただけることで接客することが楽しいと感じる相乗効果を生み出します。自己成長を実感できることにより、スタッフのモチベーションの向上につなげることができます。

[メリット④] 企業イメージ向上

専門知識が豊富で質の高いスタッフの育成は、お客さまのご期待に感動レベルで応えることができる人材育成につながります。同業他社との差別化に有効なだけでなく企業のイメージアップに効果を発揮し、新たな強みを生み出します。

受験科目について

①レディスファッション販売

婦人服の接客・販売において、お客さまの体型にフィットし着心地良く、更に美しく装っていただくためのスタイリングのアドバイスができる知識及びスキルを評価する資格です。

②紳士服の接メンズファッション販売

接客・販売において、お客さまの体型にフィットし着心地良く、更に美しく装っていただくためのスタイリングのアドバイスができる知識及びスキルを評価する資格です。

③ギフト販売

冠婚葬祭・年中行事に関する知識を理解し、進物のご用途や目的に応じた的確な進物提案と、周辺知識の的確なアドバイスを行うことができる知識及びスキルを評価する資格です。


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